先日、偶然目にした情報誌に「キダチアロエ100%のアロエパウダーが静かな人気」 という記事がありました。それで思い出したことが・・・

小さい頃 季節ごとに訪れていた祖母の家に アロエの鉢植えが ズラリと並んでいて、例えば 花火で小さな火傷をした時、蚊に刺されたところを掻きむしってしまった時など、祖母は 慣れた手つきで 葉を切ってきて、みずみずしくて トロリと冷たい液を丁寧に付けてくれました。

大人になってからは、身近にアロエを置いておく習慣がなくなってしまいましたが、今思い出すと 祖母は 水を飲むときにも アロエの擦りおろしをちょっぴり入れたりして、大好きだったなー と思い出します。

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アロエって体に良さそうって印象ですが どんな種類があるんでしょうか

アロエは たくさんの種類があるとのことですが、「アロエベラ」と「キダチアロエ」の2種類が食用として 使用されています。
「アロエベラ」は葉が厚く大きめなので、緑の皮を除いて、”ゲル” と呼ばれる透明な部分だけを加工し 製品に応用できる特性があり、”ゲル” の部分をデザートに使ったり お刺身風にして食べることができます。
「キダチアロエ」は 葉が薄く細めなので、緑の皮の部分と中の ”ゲル” を全部使って加工することが多く、情報誌に載っていた ”粉末” は この「キダチアロエ」が原料になっています。

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それぞれ 詳しく見てみると ・・

「アロエベラ」・・・鎮静作用、消炎作用
多くの物質が含まれていて それらの相互作用で効果を発揮していると考えられており、特に ”ムコ多糖” が効果的な役割を果たしている。(一般にねばねばする物質のこと)”ムコ多糖” は水分調整効果があるので、整腸作用が期待できる。
”アロイン” という物質を除去したアロエベラは無害とされているが、”アロイン” を含むアロエベラを過剰摂取すると 副作用が起こる。

食品に加工製造する時に ”アロイン” を取り除くように規制している国もあるそうです。

「キダチアロエ」・・・胃酸分泌促進作用、緩下作用
胃が活発に働いていない場合に胃酸の分泌促進の期待ができる。逆に潰瘍性疾患がある場合は 胃酸の分泌過多に注意を要する。大腸粘膜を刺激する効果が緩下作用をもたらす。

 

「アロエベラ」は、主に ”ゲル” の部分を使い、鎮静作用や水分調整作用を期待して ローションやジュースなど 製品化されています。
「キダチアロエ」は 葉と ”ゲル” の全体を使用し、緩下効果を期待して、粉末化した製品等が発売さています。

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気になる記事もありました

「大腸メラノーシスの原因」と題した記事なのですが、

「大腸メラノーシス」とは 緩下剤の強すぎる刺激が 大腸の粘膜に少しずつダメージを蓄積させることで、粘膜に色素が沈着する症状のこと。大腸の機能低下を引き起こす。原因となった薬剤の使用を中止し 半年から2年ほどの経過観察を続ければ 沈着した色素も消えていく。

これは 刺激性緩下剤の長期服用が原因で起こる症状なのですが、「アロエ」や「センナ」を ”生薬” として含有している緩下剤も 例外ではないとのこと ・・・

「アロエ」も、”緩下作用” のような効果が見込めるのですから、当然 その活用方法を工夫して、副作用で困らないように 上手に 生活に取り入れる配慮が必要だということですね。

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今回、「アロエ」を調べていて

紀元前4世紀に ヨーロッパから東方征服の大出兵をした大王が 遠征に持って行った・・・とか、紀元前1世紀に「絶世の美女」として知られる女性が美容のために常用した・・・とか、大航海時代の船乗りが 船員の健康維持のために船に積み込んだ・・・など

壮大な逸話を持つ「アロエ」が、民間療法というジャンルで、いかに人々に頼りにされてきたかを知った感があります。

「アロエ」の期待される作用と効果を良く知って、注意すべき「過剰摂取」防止についてのルールを明確にすることが とても大事なんですね。
「アロエ」を上手に 暮らしの頼りになる一品として 取り入れていきたいなと思いました。

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